INTERVIEWマザーボードやビデオカードなど各パーツの選定基準や
コダワリについて開発者に聞いた

マザーボードは納得のいくオリジナル仕様に、
デスクトップでも落下試験実施!
GALLERIA(ガレリア)の品質への
コダワリと熱意が半端ない

文:八尋 編集:ASCII

製品・マーケティング統括本部 製品事業本部 開発部部長の石黒 哲実氏。なお、宍戸 訓之氏は写真NGとのことだったので、今回写真はない

製品・マーケティング統括本部 製品事業本部 開発部部長の石黒 哲実氏。なお、宍戸 訓之氏は写真NGとのことだったので、今回写真はない

PCゲームを遊ぶ際に重要になってくるのが、快適にプレイできる性能を持ったパソコンだ。自作だとパーツ選びにとことんコダワルことができるが、PCゲームを遊びたいけどパソコンに詳しくないという人は、どんなパーツを選べばいいのかわからないだろう。そこで注目したいのが「BTOパソコン」だ。
BTOパソコンとは、メーカーがユーザーの目的に合った性能で作り、かつ好みに合わせてパーツを変更したり、付属品を追加したりできるパソコンのことだ。そして、ただ組み立てるだけでなく、そのパソコンがしっかり動くかを検証し、ユーザーのもとに届いてすぐに使い始められるのも特徴となっている。
とくにサードウェーブが展開するゲーミングパソコン「GALLERIA(ガレリア)」は、企画段階から開発、完成に至るまでに、開発者の並々ならぬコダワリが詰め込まれたマシンとなっている。これまでにケースの開発電源の選定や品質管理などについてのコダワリを紹介してきたが、果たしてそれ以外のパーツはどうなのだろうか。
ゲームでまず重要視するのがビデオカード。しっかりとグラフィックを描写するためには必要不可欠なパーツとなる。続いて、パソコンの短期的なデータを保管するメモリー。こちらも容量が少ないと素早くデータにアクセスできなくなるため、なるべく多い方がより快適になる。ゲームプレイにおいては、16GBはほしいところだ。
ゲームにおいては、ストレージも重要。ゲームではデータそのものを保存する容量だけでなく、素早く読み込む速度も重要になってくる。そして、その各パーツをすべて接続するための基盤となるマザーボード。CPU、ビデオカード、メモリー、ストレージ、電源、ファン、インターフェースなど、すべてがこのマザーボードから電気を供給されるため、パソコンにおいてはとても重要なパーツとなる。
では、GALLERIAでは、こういった各パーツをどのように選定しているのだろうか。ゲーマーが安心して使用できるための品質をどうやって確保しているのだろうか。今回は、サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 製品事業本部 開発部部長の石黒 哲実氏と、同じく製品開発部 製品開発課 シニアスペシャリストの宍戸 訓之氏に、パーツ選定や品質へのコダワリ、GALLERIAに対する想いなどについて聞いてきた。

GALLERIAに採用されているマザーボードは、ASUSとASRock製。両メーカーとも定期的に情報交換をし、GALLERIAに最適な仕様になるようお願いをしているとのこと

GALLERIAに採用されているマザーボードは、ASUSとASRock製。両メーカーとも定期的に情報交換をし、GALLERIAに最適な仕様になるようお願いをしているとのこと

マザーボードの選定基準は、GALLERIAの要望にどれだけ柔軟に応えてくれるか

ーーまずはGALLERIAに採用されているマザーボードについての選定基準やコダワリを教えてください。

石黒 哲実氏(以下、石黒氏):PCケースが新しくなったGALLERIAで採用しているマザーボードは、ASUSとASRockの2メーカーの製品になります。

ーーこの2メーカーを採用しているのはなぜですか?

GALLERIAに搭載されているマザーボードは、メーカーが作っている製品をそのまま搭載しているのではなく、メーカーと綿密に話し合って、我々の要望に沿って細かく変更をしてもらっています。ASUSとASRockは、昔から定期的にやり取りをさせていただき、我々の要望にも柔軟に対応してもらってきた歴史があるからです。

実はASRockは、サードウェーブのパソコンのみに搭載されるオリジナル仕様のマザーボードも開発している

実はASRockは、サードウェーブのパソコンのみに搭載されるオリジナル仕様のマザーボードも開発している

ーーメーカー製のマザーボードをそのまま搭載しているわけではないんですか?

宍戸 訓之氏(以下、宍戸氏):そうですね。例えば、自作する際に、マザーボードを購入していざ組み立てるときにバックプレートの位置がちょっとズレるといった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。そのようなことがないよう、GALLERIAのケースにしっかりと合うように作っていただいています。また、ファンやUSB端子のコネクターの数や位置も同様です。

ーーファンやUSB端子もですか?

宍戸氏:GALLERIAのケースの場合、前面にUSB Type-A端子が4基あるため、それ用のコネクターが2つ必要になります。ケースによってはType-AとType-Cのコネクターが1つずつで足りることもありますが、GALLERIAの場合はType-Aだけで2つ必要です。それ以外にも、ケースの仕様に合わせてファンのコネクターも5個です。前後と上部にファンがあるので、接続しやすい場所も指定して作っていただいています。

GALLERIAのケースは、前面にUSB端子が4基搭載されている

GALLERIAのケースは、前面にUSB端子が4基搭載されている

ーーそのほかに要望として反映してもらった部分はありますか?

宍戸氏:これはGALLERIAのケースが新しくなる前の話ですが、、我々としては年々ビデオカードが大きくなることは分かっていたので、SATAコネクターの向きも指定して作っていただいていました。そのままではビデオカードと干渉してしまいますから。

ーーここまでビデオカードが大きくなるのはだいぶ前からわかっていたんですね。

宍戸氏:どう考えても大きくなるだろうと(笑)。

ーーそのほか、ASUSとASRockを採用している理由はありますか?

石黒氏:パソコンの安定性や品質の肝をよくわかっているということですね。マザーボードは、物によっては時間の経過とともに反ってしまうものもありますが、そういったこともありません。我々が重要視し、品質的に譲れない部分をしっかりと満たしていて、かつ細かく要望も応えてくれる点が大きいです。
また、我々がマザーボードを選ぶときには「電源フェーズは出し惜しみしないでほしい」とお願いを出すのですが、もともとこの2メーカーは電源フェーズを増強する傾向にあり、開発のコダワリに関しても共通点があると感じます。

CPUクーラーは同じモデルでも、ほかのパーツと干渉しないようにファンが前に付いているものと後ろに付いているものを用意しているそうだ

CPUクーラーは同じモデルでも、ほかのパーツと干渉しないようにファンが前に付いているものと後ろに付いているものを用意しているそうだ

GALLERIAのマザーボード選びはExcel表から始まっている

ーーGALLERIAのマザーボード選びで困ったことや苦労したことなどがあれば教えてください。

宍戸氏:新しいマザーボードを採用するときは、Excel表に書かれたスペックのみの段階からチェックし、そこで色々とお願いをさせてもらうのですが、サンプルが出来上がってかなり細かい部分ですがイメージと異なるケースも稀にあります。例えば、ヒートシンクが思った以上にせり上がっていて、CPUクーラーに干渉するかもといったこともありました。

LEDについても、その制御方法について詳細な要望を出しているとのこと。かなり細部までコダワリを持って開発されている

LEDについても、その制御方法について詳細な要望を出しているとのこと。かなり細部までコダワリを持って開発されている

ーーそういった場合はどうするんですか?

もともと搭載するはずだったCPUクーラーを変えたりと、品質に支障がでないように徹底的に検証して使うパーツを変えることで対処します。また、CPUクーラーの場合は、同じクーラーでもファンが前に付いているものと後ろに付いているものをそれぞれ発注して、ケースバイケースで使い分けています。

ーーただパーツを組み上げているわけではなく、Excel表の段階から品質を保証するために試行錯誤されているんですね。

マザーボードのメーカーを絞るのは、増やすとその分検証に時間とコストがかかるため、その検証をおろそかにして品質が下がった製品を提供するわけにはいかないという強い想いがあった

マザーボードのメーカーを絞るのは、増やすとその分検証に時間とコストがかかるため、その検証をおろそかにして品質が下がった製品を提供するわけにはいかないという強い想いがあった

品質は絶対に下げない、マザーボードのラインアップを絞る理由とは

ーーASUSとASRockのマザーボードを採用する理由はわかりましたが、メーカーを絞っているのはどういった理由からでしょうか?

石黒氏:マザーボードが1枚増える度に、想定されるすべての構成のパターンで問題なく動作するかを検証しなくてはいけないので、かなり時間はかかると思います。この検証をおろそかにして、品質が下がった無責任な商品を売るわけには、絶対にいかないですから。しっかり品質を担保したマシンを低コストで提供するためには、マザーボードのメーカーは絞ったほうがいいんです。

ーーなるほど。採用するマザーボードのラインアップが少ないのは、そういった理由があったんですね。

ノートパソコンの落下試験はよく聞くが、デスクトップも落下させるというのはかなり驚いた

ノートパソコンの落下試験はよく聞くが、デスクトップも落下させるというのはかなり驚いた

デスクトップでも落下試験はやります

ーー次は、ビデオカードの選定やコダワリについて教えてください。

石黒氏:ビデオカードは、我々が代理店であるPalit以外にも複数のビデオカードを採用しています。

ーーPalitだけじゃないんですね。

石黒氏:1メーカーに限定してしまうと、不測の事態があった場合、ユーザーの手元にマシンが届くのが滞ってしまいますから。また、各メーカーは品質向上で競ってくれますので、クオリティーを保つためには、複数のメーカーを採用する方がいいというわけです。
また、GALLERIAをサードウェーブのパソコン開発プロダクトとして世の中に送り出す以上、GALLERIAのケースの構造や特性と整合性の高いビデオカードを選ぶということも重要になってきます。

GeForceはRTX 3080から、Radeonは6700XTからカードサポートが標準で採用されている

GeForceはRTX 3080から、Radeonは6700XTからカードサポートが標準で採用されている

ーーそのほか、ビデオカードの採用の条件などはありますか?

宍戸氏:GALLERIAのカードサポートがしっかりとハマることが条件になります。最近のビデオカードはどんどん大きくなってきていますので、GeForceだとRTX 3080から、Radeonだと6700XTからカードサポートは標準で搭載されています。ちなみに、最近のRadeonはそのほとんどが大きいので、あらたにRadeon用のカードサポートも追加開発しました。

ーーその判断はどうやって決めているんですか?

石黒氏:落下をさせてます。

ーーえ!? デスクトップでも落下試験を実施されてるんですか?

石黒氏:そうですね。落下と振動の試験はデスクトップでも実施しています。出荷時の検査では大丈夫であってもユーザーの手元に届く前に、輸送時の振動などで部品が外れてしまってはいけませんので、様々な角度から落下させて輸送中の振動程度では外れないことを確認しています。

ーーノートパソコンの落下試験はよく聞きますが、デスクトップは初めて聞いたかもしれないです。

宍戸氏:新しいビデオカードが出る度に落下試験を行ないます。カードサポートが付いていても、絶対に外れないとは言い切れないので、限りなく0に近づけるために、最大限の努力をしています。

ーービデオカードも品質保証のために、かなり早めから準備されているんですね。

メモリーとストレージは“堅実さ”で選んでいるという

メモリーとストレージは“堅実さ”で選んでいるという

メモリーとストレージは“堅実さ”で選ぶ

ーーメモリーはどのように選定しているのですか?

石黒氏:メモリーは、簡単にいうと手堅いモデルを選ぶようにしています。大手メーカーのメモリーを採用することが多いですね。もちろん、大手メーカーというだけ採用するのではなく、十分な検証を実施したうえで採用をしています。

ーーバリバリの安定重視ということですね。GALLERIAでは標準が16GBメモリーですが、オプションで8GBメモリーが選べるのはなぜでしょう?

石黒氏:GALLERIAの新ケースが刷新されてからは、16GBメモリーが標準になりました。これは、最低限16GBあればほとんどのゲームが快適にプレイできるからです。ただ、最近では低スペックでも遊べるゲームも増えてきていますので、そういったタイトルをプレイするのが目的で、かつコストを下げたいというユーザーのために、8GBも選択できるようにしています。

かなり前からSSDは熱くなると予想していて、早い段階からヒートシンクを付けるようにしていたとのこと

かなり前からSSDは熱くなると予想していて、早い段階からヒートシンクを付けるようにしていたとのこと

熱くなると判断したSSDには無条件でヒートシンクを付ける
ユーザーのリスクを事前に取り除くことを強く意識

ーーストレージの選定基準も教えてください。

石黒氏:ストレージも、傾向としてはメモリーと同じ堅実なモデルを選択するようにしています。ただ、GALLERIAからは完全にNVMe対応のSSDを採用するようになりました。

ーー最近だとGen4 SSDが主流になりつつありますが、その分発熱は大きくなりそうですよね。

宍戸氏:そうですね。Gen3だと、我々の品質基準としてヒートシンクが必要なものとそうでないものがあり、必要なものには自動でヒートシンクが搭載されるようになっています。なので、今後のGen4では無条件でヒートシンクは付くようになるでしょう。

ーーオプションでSSDを変更する場合も、自動でヒートシンクが付くんですか?

宍戸氏:はい。ユーザーのリスクを事前に取り除くのも、我々の仕事ですから。品質を担保するためなら、無条件で勝手につけます(笑)。

ーーそれって、製品ページには書いてないですよね? もったいない!

石黒氏:そうですね。コダワリを全部書くと膨大になりますし。そういったことを声を大にして言えないのが、我々の弱点なんですが(笑)。

ーーそういわれると、まだまだコダワリありそうですね。何かまだないですか?

宍戸氏:Wi-Fi 6を標準搭載している点などもコダワリですね。Wi-Fi 6が登場する前から、今後は無線でゲームプレイできるようになるというのもある程度予想していました。

ーー確かにかなり早い段階でWi-Fi 6を標準で採用されていましたね。

宍戸氏:そうですね。使ってみてどうだろうというのは、開発とはまた別に日々自分たちで実験台になって検証していますから。ユーザーがパソコンをどう使いたいのかという部分は、ある程度想定して開発できていると思っています。デスクトップはカスタマイズですが、現在のノートパソコンには標準搭載をしています。

インタビューを通じて、並々ならぬコダワリと熱意をもって開発しているのがわかった

インタビューを通じて、並々ならぬコダワリと熱意をもって開発しているのがわかった

サードウェーブが誇るプロダクトGALLERIAの品質向上に余念なし

ーー最後に、GALLERIAを検討しているユーザーにメッセージをお願いします。

石黒氏:ゲーマーの皆さんに、ご満足いただけるようサードウェーブが誇るプロダクトとしてGALLERIAを開発しています。ただ単にパーツを組み立てて提供しているわけではなく、どうしたら品質をしっかり担保できるか、快適に動作するかの試行錯誤を繰り返し検証し、また、コストパフォーマンスのよい製品をお届けできるよう努力しています。GALLERIAを皆さんの“相棒”に選んでいただき、快適なゲームライフを送ってください。

ーーありがとうございました。

今回のインタビューを通じて、ゲーミングパソコン「GALLERIA」は、1つ1つすべてのパーツにおいてコダワリを持って選定され、さらに納得いくマシンになるために各メーカーへ要望を出して反映してもらっているなど、ただ組み立てるだけではない細かなコダワリが踏襲されているというのがわかった。
ゲーミングパソコンがほしいけど、パソコンに詳しくないのでどういったマシンを買ったら安心して快適に遊べるかわからないという人は、開発者のコダワリが詰まったGALLERIAを検討してみてはいかがだろうか。

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