INTERVIEW

GALLERIAの瀧吉氏と永田氏、ASRockの原口氏、オウルテックの中村氏が品質へのこだわりを語る!

GALLERIAの瀧吉氏と永田氏、ASRockの原口氏、
オウルテックの中村氏が品質へのこだわりを語る!

各社高品質へのこだわり
話が止まらない!
GALLERIAとその中身を担う
PCパーツメーカーASRock、
オウルテック座談会

文:宮里圭介 編集:八尋/ASCII  2022.07.19 更新

以前、GALLERIAの品質についてインタビューした際、パーツ選定からこだわっているという話を耳にした。
そこで、ASCII編集部にGALLERIAのマザーボードを担うASRockと、電源を担うオウルテックの各担当者をお呼びし、GALLERIAに採用されているPCパーツについての座談会を実施してもらった

「GALLERIA(ガレリア)」は、パソコンメーカー「THIRDWAVE(サードウェーブ)」が展開しているゲーミングパソコンブランド。専用ケースの開発、パーツの評価も含めた高度な品質管理体制、製造のしやすさやクオリティーを高める工夫、さらに、梱包材にまでこだわるなど、一般的なBTOパソコンとは異なる、もう一歩踏み込んだレベルの作り込みが魅力となっている(関連記事)。
 BTOパソコンを製造するには、どんな製品にするのかといった企画から始まり、それを実現するための仕様を決めるというのが、まずは机上で行なわれる部分だ。そのあと、必要なパーツの選定、各パーツメーカーからの部材調達、工場での組み立てといった工程へと続いていく。
規模や方法に違いがあるものの、していることは自作PCを作る手順とそう変わらない。そのため、パーツの不良が原因でパソコンが動かない、組み合わせ次第で動作が不安定になる、などといった「自作PCあるある」的なトラブルは、BTOパソコンの製造現場でも起こりうることだ。
ただし、一部の自作PCファンにとって、こういったトラブルの原因究明や解決といったものは、ある種の醍醐味どころか楽しみにすらなっている。知識や経験、情報収集によって、いかに対応できるかが腕の見せ所でもあるからだ。
これに対しBTOパソコンの製造現場ではこのようなことはあってはならない。トラブルが発生すれば製造能力も下がってしまうからだ。また、動作が不安定であれば購入したユーザーにも迷惑が掛かり、メーカーとしての信頼性にも傷がついてしまう。
それだけに、BTOパソコンメーカーの腕の見せ所は、トラブルをいかに未然に防ぐか、というところにある。中でもゲーミングパソコンは高負荷状態で使われることが多く、通常のパソコン以上に、パーツ品質へのコダワリが必要となる。
今までもGALLERIAシリーズの品質へのコダワリは連載にて紹介してきたが、それは主に組み立て・製造現場での取り組みについてだった。そこで今回は、組み立ての前段階となる、パーツの選定や調達へのコダワリについて紹介。ASCII編集部にGALLERIAに採用されているPCパーツ、中でも安定動作の要となるマザーボード、電源を提供しているメーカーをお呼びし、品質に対してどのような想いで製品を提供しているのかを伺った。
今回編集部にお呼びしたのは、サードウェーブからGALLERIAを担当している永田 博志氏と瀧吉 佑介氏、マザーボードメーカーのASRockから原口 有司氏、電源ユニットメーカーSeasonicの正規代理店となるオウルテックから中村 剛志氏の4名だ。

サードウェーブ

コストパフォーマンスに優れたホーム・ビジネス向けパソコン「THIRDWAVE(サードウェーブ)」から、クリエイター向けの「raytrek(レイトレック)」、ゲーミング向けの「GALLERIA」まで、デスクトップ・ノートを問わず幅広い製品を手掛けるパソコンメーカー。自作PCパーツも扱うパソコン専門店「ドスパラ」、eスポーツの振興、グループ会社が運営するeスポーツ施設「LFS池袋 esports Arena」など、事業範囲は広い。

サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 製品事業本部 開発部 部長の永田 博志氏。
サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部
製品事業本部 開発部 部長の永田 博志氏。

得意な分野はモノづくりで、品質を維持するために生産工場をどうコントロールしていくか、という点を重視して業務を遂行しています。
パーツを製造する国によって品質維持の仕方や特性が変わりますし、しかも、今はコロナ禍の影響もあります。
こういった状況でも、お客様に高品質な製品を送り出す、ということを担っています。

サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 製品事業本部 開発部 部長の永田 博志氏。
サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部
製品事業本部 開発部 部長の永田 博志氏。

サードウェーブではパソコンブランドを色々と展開しておりますが、ゲーミングパソコンのGALLERIAの製品企画を5年ほど担当しています。
製品企画ではありますが、開発の永田と一緒に台湾や中国の工場へ出向いたりもします。
また、各パーツメーカーさんとのやり取りで、こういったパーツが使いたい、こんな風にできないか、といった話し合いをすることもあります。

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サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部
製品事業本部 企画部 GALLERIA製品企画担当の瀧吉 佑介氏。
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サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部
製品事業本部 企画部 GALLERIA製品企画担当の瀧吉 佑介氏。

ASRock

自作PCファンなら誰もが知っているといっても過言ではない、マザーボードメーカー。小型PCベアボーン「DeskMini」「DeskMeet」といったシリーズも人気が高い。このほか、ビデオカードやゲーミングルーターなども手掛けている。GALLERIAシリーズには、専用マザーボードを供給している。

ASRockのエンジニア・営業・マーケティング・Twitter担当の原口 有司氏。
ASRockのエンジニア・営業・マーケティング・Twitter担当の
原口 有司氏。

私はずっと秋葉原に住み着いているような、ただのパソコンオタクです。日々、マザーボードとかPCパーツのことを考えながら生活しているので、仕事人間というか、趣味人間ですね。そういった趣味の知識やノウハウを、製品に注ぎ込めたらなと思いながら、日々の業務を行なっております。

ASRockのエンジニア・営業・マーケティング・Twitter担当の原口 有司氏。。
ASRockのエンジニア・営業・マーケティング・Twitter担当の
原口 有司氏。

オウルテック

電源ユニットやファンをはじめ、さまざまなPCパーツを扱うメーカー。品質面へのこだわりが強く、単純に海外製品を輸入して販売するのではなく、「製品を出す以上はちゃんと保証がつくものを」という考えをもつ。GALLERIAシリーズはもちろん、ほかブランドのデスクトップパソコンにも電源ユニット(Seasonic製)を供給している。

オウルテック PCパーツ営業部の中村 剛志氏
オウルテック PCパーツ営業部の中村 剛志氏

最近はPCパーツの販売だけでなく、ケーブルなどのスマホ関連やACアダプターなども、自社での設計開発もはじめています。ファブレスなので製造は海外の工場にお願いしていますが、こういった自社ブランド品に力を入れています。

オウルテック PCパーツ営業部の中村 剛志氏。
オウルテック PCパーツ営業部の中村 剛志氏

製造工場での品質管理をいかに徹底できるかが、品質向上のカギ

どのメーカーの製品を採用するかどうかを決めるには、一定の品質基準を満たしているかどうかが重要だという。不良品が多くなると困ってしまうからだ。
採用している部品の製造不良が起こる原因というのは、様々なものがある。例えば、間違った場所に部品を付けてしまう、扱い方が悪くて壊してしまう、検査で不良とわかっていたのに弾いていなかった、修理の仕方が悪かった、などだ。

永田氏
一昔前までは、品質向上のために何かあればすぐに中国へ行っていたという永田氏

工場には長く勤める人から最近仕事を始めた人まで、様々な人たちがいます。しかし誰もが一定の品質で製造できる工程づくりが重要になってきます。
この代表的なものが「作業標準書」(SOP:Standard Operating Procedures)です。
これは業務を知っている人にしかわからない文字だけの手順書ではなく、イラストや写真なども使い、それこそ子供が見ても内容がわかるようになっていることが確認できると、いい工場だなとなるわけです。
これがさらに進むと、人力に頼らない製造工程、つまり機械による自動化になります。
(永田氏)

永田氏
一昔前までは、品質向上のために何かあればすぐに中国へ行っていたという永田氏

実際、中国工場の自動化が一番進んでいるというのが、ASRockの原口氏だ。

原口氏
部品点数が多いマザーボードだけに、ASRockではヒューマンエラーを極力避けるために工場の自動化を進めてきたのだという原口氏

とくにマザーボードは、パソコンパーツの中でも部品点数が多いパーツになります。部品点数が多いということは、それだけ製造不良の可能性が高くなるわけです。人によって品質が変わってしまうという製造リスクを考えると、自動化できるというのはメリットが大きいです。
(原口氏)

原口氏
部品点数が多いマザーボードだけに、ASRockではヒューマンエラーを極力避けるために工場の自動化を進めてきたのだという原口氏

今の自動化は非常に進んでいて、当日製造する製品、台数を入力するだけで、あとはロボットが勝手に必要な部品を倉庫から持ってきてセット、製造が始まるというレベルだ。
また、検査工程も自動化されていて、多方向の角度から写真を撮って、不良がないかAIで診断する、といったことが行なわれている。各種ICが斜めについていないかとか、部品がすべて載っているか、ハンダ不良がないかなどが、瞬時にわかるのだ。
もちろん、手作業が必要な工程もあるため、すべてが自動化できるわけではないが、熟練度の差による品質の上下は、かなり小さく抑えられるのは間違いない。
自社では工場を持っていないものの、現地会社への委託で自社開発品の製造を行なっているのがオウルテックだ。

中村氏
オウルテックでも、工場へ実際に訪れて品質チェックを行なっているという中村氏

どうしても工場によって差があるため、直接行って現地で確認するというのは大切です。とはいえ、毎回日本から行くのも難しいので、4年くらい前に深センにQC(Quality Control)専門の事務所を作りまして、そこから工程やラインのチェックをするようになりました。
(中村氏)

中村氏
オウルテックでも、工場へ実際に訪れて品質チェックを行なっているという中村氏

コロナ禍で大きく変わった品質管理の手順

海外の製造現場を必ず見に行くという永田氏。直接やり取りが必要となったときにいつでも駆け付けられるよう、以前は常にパスポートを携行していたという。
しかし、ここ2年余りのコロナ禍によって、直接現地へと行くのが難しくなってしまった。

コロナ禍になって海外へ自由に行き来できない中、どう品質を確保するのか我々としても苦労しました。実はサードウェーブには深センにパーツの品質管理事務所があり、そこのスタッフに、中国全土の工場へ行ってもらいました。製造工場から動画や写真を送ってもらったり、リモート会議などを駆使して、現地に行かなくとも品質を維持できるようにしています。
(永田氏)

永田氏
コロナになって中国へ直接行けなくなってしまったものの、さまざまな手法で品質を維持できるよう努力し続けているという永田氏
永田氏
コロナになって中国へ直接行けなくなってしまったものの、さまざまな手法で品質を維持できるよう努力し続けているという永田氏

もちろんこのコロナ禍はサードウェーブだけでなく、パーツメーカーの製造にも大きく影響がある。ASRockではロックダウンで製品が出荷できなくなるという影響を避けるため、複数あるどの工場からも、同じ製品を同じ品質で、同じ日に出荷できるような体制を整えたとのことだ。

「作業手順書の見直しはもちろんですが、増築とか改築、新規の工場立ち上げ時には、ほかの工場と同じ品質管理基準を採用し、同じように作れる環境を構築しています」(原口氏)

このあたり、生産の自動化率が進められているというのも大きく役立っていそうだ。人が作業するには熟練するまでにどうしてもタイムラグがあるが、機械による自動生産なら、データを切り替えるだけで生産できる。もちろん、テスト生産と検査は必要になるとはいえ、それも最初だけですむ。
今もコロナ禍の影響が残ってはいるものの、コロナ禍以前と変わらない品質と生産量を確保できるよう、十分な体制が整えられている。

ASRockとオウルテックによる品質維持への取り組み

工場の品質管理という点で、ASRockは生産や検査の自動化をかなり進めているというのは前述のとおり。だが実はこれ、さらに品質を高める工程がある。それが、全数テストだ。
生産した製品は100、1000といった単位で管理され、その中からいくつか抜き取ってテストを行ない、正常に動作するのか確認するというのが一般的だ。しかし、サードウェーブ製品用に製造した製品に対しては、一部の抜き取りではなく、全数に対して動作テストを行なっているのだという。

原口氏
自動化だけでなく、しっかり全数テストも実施しているという原口氏

CPUやメモリーを挿しての起動確認、USBやLANが動作しているのかといった機能テストなど、マザーボードがもつ機能をひととおり確認します。そもそも自動化によってかなり不良率は抑えられているのですが、この全数テストで、不良品を確実に弾くことができます。
(原口氏)

原口氏
自動化だけでなく、しっかり全数テストも実施しているという原口氏

コストアップになるものの、それでも実施しているのは、信用が一番重要なものだと考えているからだ。一般のユーザーであれば、一度不良品にあたると次は別のメーカーにしよう……となりがち。とくに初期不良はユーザーに手落ちはなく、メーカーの責任になるだけになおさらだ。
相手が一般ユーザーであれば、メーカー自身の評判が傷つくだけなので自業自得ともいえる。しかし、これがBTOパソコンだと、そのBTOパソコンのブランド、そしてメーカーにも迷惑がかかることになる。

「もちろん全数テストをしたところで、不良率をゼロにできるわけではありません。ただ、0.01%だろうと下げることができれば、それだけお互いの信頼を高められるわけです。サードウェーブさんの信頼、そしてその先のGALLERIAを購入してくれたお客様のことも常に考え、製品を作っています。そのためにも、全数テストは絶対に譲れないところですね」(原口氏)

オウルテックはSeasonicの電源ユニットを販売しており、直接製品の開発や生産には関わっていない。しかし、自社に技術のわかる人材がいるため、国内で何か問題が見つかればそれをSeasonicに伝え、改善してもらうといったことは行なわれている。
また、国内での需要を考え、Seasonicの電源ユニットラインアップからどのモデルを発売するのか、といったマーケティングもオウルテックが実施している。

サードウェーブさんには現在、奥行きの短くてファンの回転を止められる『FOCUS』というシリーズと、ハイエンド向けの『PRIME』というシリーズを納品しています。このうちPRIMEにはMTLR(Micro Tolerance Load Regulation)という設計が採用されていて、負荷電流の変化による電圧変動を0.5%以下に抑えるようになっています。これによって電気的な安定性が得られるため、パソコンの動作がより安定するわけです。
(中村氏)

中村氏
Seasonicの電源ユニットの安定性へのこだわりを語る中村氏
中村氏
Seasonicの電源ユニットの安定性へのこだわりを語る中村氏

もちろん、オウルテックによる保証やサポートも充実。例えば、電源単体で購入する場合に、FOCUSシリーズでは10年間、PRIMEシリーズであれば12年間もの長期交換保証がある。この長い保証期間は、品質の高さに自信があるということの現れだろう。
また、マニュアルなどもユーザーの利便性を考え、日本語のものを用意。ユーザーが安心して使えるよう、徹底しているのがわかる。
製造品質に関してはSeasonicとなるが、保証やサポートに関してはオウルテックが担っている。そのため、ユーザーが購入して使う製品の品質という意味では、オウルテックが果たしている役割はかなり大きいものとなるわけだ。

国内組み立て品質を上げるための、パーツメーカーとの協力体制
-ASRock編-

専用マザーボードが誕生した経緯は、実はASRockからの提案

GALLERIAに採用されているASRockの専用マザーボード
GALLERIAに採用されているASRockの専用マザーボード

マザーボードはパソコンのベースとなる大切なパーツ。性能に大きく影響するCPUやビデオカードのような派手さはないが、USBやLAN、SSDやメモリーの接続といったパソコンの基本機能を提供しており、縁の下の力持ちといった存在だ。また、CPUクーラーやケースファン、LEDストリップといったアクセサリー類の接続を担うのも、マザーボードの役割となっている。
BTOパソコンの製造において、マザーボードが変わると組み立てやすさが大きく変化する。それは、コネクターの位置などは規格化されておらず、製品によって変わってくるためだ。
組み立てが難しいものになると、それだけ時間がかかるだけでなく、製造不良の原因ともなりかねない。そのためサードウェーブでは以前からASRockと協力し、コネクター位置の見直し提案や、組み合わせによる動作不良の原因究明などを行なっている。
現在GALLERIAで使われているケースは、サードウェーブが独自に設計したもの。

設計でこの形にしていくまでに、試作品を製造ラインに持ち込んで、どの部分をどう変えたら組み立てやすいか、というプロセスを何度も行なっています。新たにケースを作るので、そもそもこういう形だったらこういった効率のいい組み立て方ができる、という提案ですね。
(瀧吉氏)

瀧吉氏
GALLERIAとASRockの品質へのこだわりが合わさった結果、導き出されたのが専用マザーボードだという瀧吉氏
瀧吉氏
GALLERIAとASRockの品質へのこだわりが合わさった結果、導き出されたのが専用マザーボードだという瀧吉氏

既存品ではケースのほうを改造することはできないため、「どうすれば組み立てやすいか」ということを考えるのだが、自分達でケースを設計できるのであれば、組み立てやすさを最優先でき、もう一歩踏み込んだBTOパソコンが作れることになる。ほんのちょっとの手間や不便が改善されるだけでも、何百台、何千台と作ることになれば、組み立て時間も不良率も大きく下げることができるからだ。
もちろん、ケースだけを一方的に設計しても、搭載するマザーボードとの兼ね合いによっては、むしろ組み立てにくいものになってしまう。そのため、マザーボードメーカーのASRockとの協力は不可欠なものとなっていた。
そんな協議が何度か続いたあと、原口氏から提案されたというのが「専用マザーボード」の開発だ。

原口氏
定期的にGALLERIAとやり取りをしていくうちに、専用のほうが品質や安定性が高まると考えたという原口氏

サードウェーブさんからの要望が、普通の製品をカスタムしたくらいではまかないきれなくなってきていたのもあります。また、汎用のマザーボードですと、何千、何万というパーツとの組み合わせで動作しなくてはならないのですが、専用のマザーボードなら、サードウェーブさんが使う特定パーツだけを考えればよくなります。すると、特化できるぶん品質や安定性も上げられるため、お互いメリットがあるなと思ったので、提案させてもらいました。
(原口氏)

原口氏
定期的にGALLERIAとやり取りをしていくうちに、専用のほうが品質や安定性が高まると考えたという原口氏

これは、長年信頼関係のあるパートナーだというのが大きい。もちろん数が少なければ専用品などは作れないわけで、それだけGALLERIAが売れているということの証左でもある。
実は専用マザーボードだということは、販売開始当初は公開していない情報だった。しかし、自作PCファンが見たことのないマザーボードだということに気づき、Twitterなどで噂になった。
それがちょうど、週刊ドスパラTV(毎週木曜20時より)に原口氏が登場するタイミング。それならもうオフィシャルに認めてしまおうということで、急遽番組内で専用マザーボードだと公開する流れとなったというのが面白い。

国内組み立て品質を上げるための、パーツメーカーとの協力体制
-オウルテック編-

日本で相談、対応してくれる窓口としてオウルテックが心強い

GALLERIAに採用されているSeasonicの電源ユニット
GALLERIAに採用されているSeasonicの電源ユニット

電源ユニットはオウルテックが製造しているわけではないので、ASRockのように専用設計品を作る、といったことは難しい。では協力体制が薄いかといえばそうではなく、むしろ、何かあった際にはかなりスピーディーに対応してくれるという。

パソコンの動きが怪しい、でも電源が原因かどうかはわからない……といったときでも、ちょっと見てもらえませんか?とオウルテックさんに声をかけると、スグに対応してくれて、一緒に原因究明をしてくれます。我々としてはそれが心強いです。
(永田氏)

永田氏
何かあればすぐに駆け付けてくれるスピードの速さも、GALLERIAがオウルテックに信頼を置く理由の1つだという永田氏
永田氏
何かあればすぐに駆け付けてくれるスピードの速さも、GALLERIAがオウルテックに信頼を置く理由の1つだという永田氏

もちろんほかの輸入販売を行なっているだけの代理店でも、製造元に掛け合ってくれるが、返事が来るのに時間を要することがある。現物を送って調査を依頼するとなると、数週間かかることもある。
その点オウルテックは技術者がいることもあり、何が原因かわからないという状況でも相談可能。しかもその窓口が国内にあり、日本語でスピーディーにやり取りできるのだから、心強いというのも当然だ。
ちなみにオウルテックの本社は海老名市にあり、サードウェーブの綾瀬事業所までの距離も近い。何かあればすぐに駆け付けられる距離にいる。

「ちょっと車に乗ればすぐにつきますからね」(中村氏)

というのも頼れるところだろう。

中村氏
自社の工場だけでなく、品質のためにはすぐに動きますよと語る中村氏

ちょっと車に乗ればすぐにつきますからね。
(中村氏)

中村氏
自社の工場だけでなく、品質のためにはすぐに動きますよと語る中村氏

なお、電源ユニットは意外と軽視されがちなパーツで、自作PCで一式買い替えることになっても、電源ユニットは壊れていないから使い回しでいいか、と考えられてしまうことが多い。しかし、ATX電源の技術仕様は毎年といっていいくらい細かなバージョンアップがあり、実は少しずつ変化している。
そのため、最新マザーボードで10年前の古い電源を使ってしまうと、起動するまでに2分かかる、電源ボタンを何度か押さないとオンにならない、スリープができない、電源オフを選んだはずなのに再起動になるなど、ちょっとした不具合が起こりがちだ。
こういった細かな技術仕様の話をしても、オウルテックはしっかりと情報交換できるという。

CPUやビデオカードで新しい仕様が出ていますが対応できますか?と聞いても、メーカーによっては明確な回答に時間がかかることがあります。その点、オウルテックさんはすぐに回答いただけるところがありがたいですね。
(瀧吉氏)

瀧吉氏
深いところまでしっかりと相談できるというのも、GALLERIAの安心感につながっているとのことだ
中村氏
深いところまでしっかりと相談できるというのも、GALLERIAの安心感につながっているとのことだ

サードウェーブのBTOパソコンでは電源ユニットを選べる機種が多いが、そのほぼすべてで、Seasonicの電源ユニットが選べるようになっている。このことからも、電源ユニットへの信頼性の高さが読み取れる。

「とくにハイエンドモデルになると高負荷がかかりますし、安定性も重要となるので、使用電源ユニットの吟味が必要なんですよ。そういう意味でも、検証段階から使うことが多いSeasonic製の電源ユニットは信頼できるので、全モデルで選べるよう配慮しています」(瀧吉氏)

実際、ユーザーのカスタマイズ内容を見ると、電源ユニットをわざわざSeasonic製品へと変更して購入している人がかなりの数いるそうだ。

ゲーミングパソコン・GALLERIAに興味のある読者へ伝えたい一言

ゲーミングパソコンブランドのGALLERIAへパーツを供給している立場から、GALLERIAというブランド、製品への期待、また、読者へのメッセージを原口氏と中村氏に伺ってみた。

「サードウェーブさんはeスポーツ大会のスポンサーになっていたり、VTuberへの提供を行なっていたりと、ゲーミングパソコンを販売するだけでなく、使う人達の裾野を広げる活動をしてくれています。そのパソコンの中には自社の製品が入っているわけで、それが色々な人に使われている、というのが誇らしいですね。縁の下の力持ち、とでもいうのでしょうか。ASRockというメーカーは、自作PCファンでなければあまり知らないメーカーだと思いますが、ゲーミングパソコンの中で、皆さんが快適にゲームをプレイできるよう支えています。これからも、故障などの不満を0.01%でも減らせるようがんばっていきます」(原口氏)

「オウルテックはスローガンとして『自走集団』というのを掲げていて、失敗してもそれを糧に、どんどん新しいことにチャンレンジしていこうという考えで活動しています。電源ユニットを含め、PCパーツ、スマホ関連など、お客様の要望する製品をこれからも作って販売していきたいなと思っていますので、よろしくお願いします」(中村氏)

最後に、永田氏からもコメントを頂いたので、紹介しておこう。

「これからも、群を抜く性能、使いやすい機能、安定した品質、安心できる安全性および耐久性に優れたものを皆様に送り出していきたいと思いますので、GALLERIAを始め、サードウェーブ製品をよろしくお願いいたします」(永田氏)

内部のPCパーツの設計・製造段階から品質にこだわっているのが、GALLERIAの強み。ゲーミングパソコンがほしいと考えているのであれば、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

座談会
実は座談会が終わっても、品質について話し続けていた4名。これだけ熱意を持って1つのゲーミングマシンが完成していると思うと、安心感も上がるなと個人的に思いながら聞いていた
提供:サードウェーブ

■出典元

MOVIE

動画で見るGALLERIAのこだわり

  • ゲーミングPC GALLERIA ~品質への想い~ short ver.

  • GALLERIA 品質への想いと取り組み ~採用パーツ選定編~

  • GALLERIA 品質への想いと取り組み ~採用パーツ選定編~

  • GALLERIA 品質への想いと取り組み ~電源編~

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